画家 齋藤芽生の日記 Twitter/ @meosaito


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ソウルマーケット・カラー 〜新設洞の鼠色市場

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ソウルの街に感じる既視感は独特なものだ。
日本の町並みによく似ていて、でも絶対に日本ではない。
一番近い隣国だから当たり前なことなんだが、北京なんかのはっきりした異国感覚とは、ひと味違うのだ。

よく知る風景が少し凝縮されすぎていたり、一部白黒になっていたり、奇妙に道が通じ合っていたり、部分的にあり得ないほどカラフルに感じたり。
「夢の中でよく起こる時空のねじれ」みたいなものを、実在のソウル風景に感じる。


今回の旅の目的は、ソンジュアートセンターでの『大竹伸朗』展。
居心地よくてきれいな三階建ての美術館の壁に、ハングル文字で書いた大竹さんの名と角張った蛍光ピンクの大竹文字が鮮やかに浮き上がっている。
棒状ネオンの新作の独特の虹色感覚は、その後徘徊したソウルの光と、ものすごくシンクロした。
作家がある土地の光景に包まれてどんなものを見たのかな、と作品から追想していくのはとても楽しい。
特に大竹さんの作品を見ると、ものすごい細部にも風景が宿っている気がする。地球のいろんなところの片隅に豆電球のように灯っているあくなき風景たち。


三清洞辺りを歩くという画廊の高砂さん編集の吉田さんと一時別れ、私と夫は東大門の先の「風物市場」へ足を伸ばす。
二階建ての建物の中に古物商が集まっているらしい。
何でも転がっててないものは無いという噂の、ごった煮の蚤の市だという。

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by meo-flowerless | 2013-01-16 04:59 |

水辺の迷い家

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硝子張りの妙に四角い、大きな屋敷だ。広く美しいのに、暗く誰一人居ない。
いたる所に反射のかたちが光っているのは、その建物が水上建築だからだ。
黒いほど青い空のせいで暗く思える真昼なのか、薄暗い夕暮れなのか、わからない。
松かなにかがしんと水面に逆さに映っている。
何十畳もある部屋の四方は、赤い欄干に囲われた回廊だ。



私はそこにその日から住むことになっている。で、戸惑っている。
どうも何か災禍から逃げてきたような、たった一人だけ無事に保護されたような気がしている。
家具も調度品もなく同居人もいない、がらんとした大広間にたった一人で。
心細さの中から、何ともいえない孤独への変な期待感が、わくわく沸いている。



.......という感じの夢を何年かに一度見る。

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by meo-flowerless | 2013-01-08 04:20 |

蒲郡大悲殿

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凶々しいくらい懐かしいのか、懐かしいから凶々しいのか。
とにかく、探しているのはいつもそういう風景だ。


斜陽はいろんなものたちの影の具合を変える。
平凡な日々の気配が思わぬ暗みに吸い込まれる。
心も、あり得ない落とし穴の奈落に落ちてく。
 

寒風にちぎれるような山頂には、不釣り合いなくらい眩しい西日が燦々と射していた。
背後には巨大な弘法大師像が黙って立つ。
「遠いけどこれからあそこ目指していく。ダイヒデン」
と夫が海沿いの町並みを指した。


愛知は三河、蒲郡。
ガマゴーリという地名の古くささと、逆光の悲劇的な感じのせいなのか、
京都に昔あったというアジール・悲田院のイメージと間違えて、
ダイヒデンは大悲田と書くんだと勝手に想像した。

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by meo-flowerless | 2013-01-04 01:27 |