画家 齋藤芽生の日記 Twitter/ @meosaito


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高熱の鶴

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高熱の鶴 青空に......



という言葉をどこで見たのか聞いたのか。
風邪で高熱にうなされるたび、長い夜の朦朧の中で、一度は青空の夢を見る気がする。
そして白い鶴が青空をよぎる幻想も見る。
一瞬、「死」の美しさに迷って魅かれ、スウっと天に直線を描き、心地よく召されてしまいたくなるのが悲しいのだった。



はっと目覚めた。
窓を開けると、すぐ裏に広がる利根川の湿地帯は一面雪景色。
厚く深い川霧が、白く沈殿しているのが見える。
白い霧の底から、朝日を受けた水の反射だけが鈍い鏡のように光を放っていた。
遠くにくっきり刻印される鉄塔の影の無機質さもまた美しかった。
まだ夢の続きなのか、と思った。

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by meo-flowerless | 2012-01-24 21:56 | 絵と言葉

貝細工胎内

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学生の頃、何かの雑誌に江ノ島の「貝細工土産」の写真が載っていて、ひどく心ときめいた。
うっすら虹色に光る二枚貝をはめ込んで作られた、孔雀の置物。
どぎついショッキングピンクの染色が施されている。


祭礼や行事に使われる仮設の展示装飾、山車に牽かれるてんこ盛りの人形などを「つくりもの」と呼ぶらしい、ということを民俗学関係の本で知ったころだった。
はかない用途とは裏腹な精巧さを持って作られたもの。買っても埃をかぶる他愛もない土産物の無駄な鮮やかさ。
歴史に残る芸術的価値よりも、そういうどうしようもない器用な徒労の方が心を揺さぶる。そんなことに我ながら気付いた頃でもあった。

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by meo-flowerless | 2012-01-15 21:39 |

雪猿温泉 その二

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地方自治体のサイトや商工会のホームページに、たまに小さなライヴカメラ映像が載っている。
いろんな土地の現在の天気の様子や交通量を淡々と写しているのを、パソコンを通じてみることが出来る。
うちの夫はたまに、黙々とそういう画像を探しては見ている。おそらく何の目的もないのだろうが。



数多在るライヴカメラ映像の中で夫が気に入っているものがあった。地獄谷野猿公苑公式ウェブサイトのライヴ画像だ。
動画ではなく、朝八時から十六時まで、一時間ごとの静止画をクリックして開けるようになっている。画像を開く。日本猿が山峡の露天風呂につかっている。一時間後の写真もやっぱり猿が温泉につかっている。ひたすら一日中入れ替わり立ち替わり....なのかずっと同じ猿なのか解らないが、猿が風呂につかっている。そしてそれを様々な人種入り乱れた観光客が行儀よくまわりに立って眺めているのも、カメラに写っている。

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by meo-flowerless | 2012-01-12 01:00 |

雪猿温泉 その一

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「終着駅、湯田中には午前九時五十一分到着」
特急スノーモンキー号の車掌は、終点、と言わず終着駅、と言った。
昨夜の天気予報では、日本海側には大雪警報が発令されているという。
けっして重くはない光の見える金色の空から、細かい砂塵のように雪が舞い落ちてくる。
白の中、林檎畑の枝だけが風景の底で青黒く絡まり合う蛇のようだ。



はあー 麗しの志賀高原...
湯田中駅に降りた途端駅のホームには、昭和のかなり古い時期の歌謡が流れる。
駅前の温泉郷ゲートの赤文字に一つ一つ丸く雪が積もっている。
数日降り続きっぱなしの雪のせいなのか、ところどころ積雪は50cmほどに達している。
どの軒にも長い槍のような氷柱が下がっている。
こりゃあものすごい日に歓楽にきてしまったようだ。
踏んでも水の沁み出ないまとわりつくような細かい雪は、どこをどう踏んで歩いていいか、解らない。

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by meo-flowerless | 2012-01-12 00:01 |