画家 齋藤芽生の日記 Twitter/ @meosaito


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島日記6

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小豆島に来てだいぶ肌も灼けている。
しかし松崎しげる度合数値でいえばまだ3しげる位で、日焼師匠には遠く及ばない。
今日はとにかくカラフルなソウルフルな一日だった。
行先は、女木島。そして高松港のベンガル島プロジェクト。



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小豆島池田港から高松港までフェリーで一時間。高松港で女木島男木島ゆきの小さなフェリーに乗り換える。
その船の名が「めおん」号という。
船体の半分が真赤な船だ。
おそらくだが、世界で一番自分の名前に似ている乗物だろう。
メロンのようでネオンのようでもあるのも最高だ。
めおんの「め、お」は女木島の女と男木島の男から来ている。そこに「ん」をつけるセンスがいいと思う。
多分候補は、めおす号とか、めおと丸とかあったろうが、やはり「ん」しかないと思う。



ただし復員船の様に混雑している。定員200%以上いってるんじゃないか。
「瀬戸内国際芸術祭夏会期入場者、9日間で6万9405人。前回同時期比3万人増に」
七月末の新聞記事がこうなのでますます人は集まっているはずだ。
芸術にもやっぱり夢もっていいんだなと思わされるこの人混。
窒息するほど暑い。


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女木島の港では木村崇人のかもめの作品が並んで待ち受ける。
木村さんは予備校から一緒、大学でも同学年の、わしら仲間の兄貴分である。


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きょうは島の祭りのようで、男たちが祭りの盛装し、神輿回りに集っている色気、鬼気。
女木島は、桃太郎の「鬼が島」の舞台になったと言われている。
桃太郎は桃の産地の岡山からドンブラコと流れて来たのだろう。
とすると鬼は女だったのか。
集落の至る所に、鬼の飾りやモチーフが見受けられる。


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そして目当ては大竹伸朗「女根」である。もう、全瀬戸内・大竹詣である。
小豆島の風景とはだいぶ違う南国の島らしい石垣の路地を女木小学校に向かう。
女木小学校の門が既に大竹カラーのものすごい蛍光グリーンに塗られているのが目に入る。
そして極彩色の世界が広がる。


屑鉄、南国の幹、蘭のような花の色が絡まり合って散らばっている小学校の中庭。
屹立する男根ならぬ「女根」の色は、蛍光赤。
気温は40℃超えているんじゃないかと思うぐらいかわききっていて、真ん中にある井戸ポンプの水で涼をとる。
極彩色の向こうに、必ずピーッと張りつめた夜の闇が見える気がするのは相変わらずだ。
私は幸運にも初めて作品を見てもらった時に、大竹さんにボソッと言ってもらった言葉が忘れられない。
「....演歌、好きだろ」
その最初のまさかの一言だけで、死んでた心に火花が付いたのを覚えてる。



絵が印刷されているタイルたちの、かけらでもいいから、のどから手が出るほど欲しい。
私は服も合わせてショッキングピンク着て来た。しかも女根手拭でホッカムリした。
みんな作品詳細は現地で見よう。後悔しない夏になると思う。


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極彩色の門を出ると、島は素朴な静けさに満ちている。
遠くから祭のかけ声が聞こえる。
女根の南国植物たちにも負けず劣らず、民家の植物もいいたたずまいしてる。


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港のパラソルの下で「女木シコ風」サルサ味ピタサンド食す。
レモングラスジンジャーエールでのどを潤す。
死ぬほど痩せこけて無愛想な子猫がすり寄って来て、辛いピタサンドをねだる。
ナチョスチップの部分をやっても贅沢に食べないもんだから、それに瞬く間に蟻が群がる。
私と猫の両者とも這い上がってくるアリンコに足を噛まれ、交互にそれをぶるっとふるわせて振り払う。
港にはピアノと帆船を組み合わせたような立体作品がある。

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めおんちゃんで高松港に戻る。
港付近ではバングラデシュバザールのカラフルなテントプロジェクトが開催されている。
バングラ人ではないが真徳の古い友人の佐藤君が出店しているので逢いに来たのだ。
佐藤君は靴職人である。
もう使われなくなったサッカーのスパイクを解体して、オリジナルサンダルを制作出来るようになっているのだ。


佐藤君の靴のブースは先客の子供たちがいたので一時間ほど他を見て回る。
となりの「にんにくフェスティバル」会場では、B級グルメ&お約束の創作ヨサコイダンスが繰り広げられている。
バングラの、かなり地方から出て来たと思われる楽器職人の人がヨサコイに見入っているのが不思議な光景。


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バングラデシュとインドの文化がどのくらい違うのかあまり知識が無くて申し訳ないのだが、やはり映画は盛んなのだろうか。
派手でサイケデリックな看板絵にもう、目を奪われまくりである。
現代美術の世界だとこれはB級グルメ的焼きそば的扱いなのだろうが、私にとっては正当なエレガントなパンチ力を持つ代物である。
あー負けたくねー!


シクロリキシャの裏側の一寸した部分の、この絵。なんで日本の旗持ってるのか?
このプロジェクトの為の描き下ろしなのだろうか。
夢のようなバスが芝生の丘の上に停めてあるが、それにも絵を描いている絵師さんがいる。
ああ、お花。
毒々しい南国の花に殺されて死にたいなあ。


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そして佐藤君の指導のもとサンダル制作。
私は、プーマの白いロゴの部分に佐藤君が真っ赤な日の丸刺繍したデザインのパーツを選んだ。もちろんバンド部分も赤。
たくましい腕で製作中。


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今日は久々に何も考えずに一日を楽しんだ。
小豆島にフェリーでまた戻り宿舎に帰る最後の丘のカーブから、海の上に、短い虹というか、彩雲みたいな光が見えた。
極彩色な一日。

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by meo-flowerless | 2013-08-04 20:27 |